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ケーススタディ

Case 7非居住者が居住者から日本財産を相続する場合ー相続税以外の税務

私はアメリカに住んでいる日本の非居住者です。日本居住の父が亡くなり、日本にある賃貸不動産と父の会社(日本法人)の有価証券(2億円)を相続しました。
相続税の納税・申告のほかに気を付けることはありますか?

お父様の準確定申告(所得税、消費税)の申告義務があると思われます。
とりわけ所得税の準確定申告では、国外転出時課税制度が適用される可能性が考えられます。また、相続・遺贈で初めて不動産所得を得られる場合には、必要に応じて青色申告承認申請手続を要すること、家賃の支払者に受領者が非居住者である旨を伝えて源泉徴収してもらうこと、そして、消費税の納税義務者となる場合があることも、注意が必要です。

相続人は、被相続人の最終年分の所得税及び消費税について、連帯して申告・納税を相続開始日から4か月以内に行う義務があり、これを一般に”準確定申告”といいます。所得税の準確定申告を考えますと、特に相続開始の時点で1億円以上の有価証券等を所有している居住者が亡くなり、非居住者が相続・遺贈によりこれらの有価証券の全部または一部を取得した場合には被相続人の所得税の準確定申告で国外転出時課税が適用されます。本制度では、これらの有価証券の譲渡があったとみなして、被相続人の名において譲渡所得(含み益)を分離課税(税率15.315%)で申告するものです。なお、被相続人は亡くなっているため、住民税(5%)は課されません。

歴史の長い同族会社の場合には納税額が相当に大きな金額となるケースがありますので、御注意下さい。なお、国外転出時課税制度が適用される場合には、納税管理人を届け出た方については納税猶予の特例を受けられる可能性があります。

不動産賃貸業の面では、借主が非居住者である家主に対して家賃を支払う場合には、借主側が原則として20.42%で源泉徴収して、これを納税する義務があります。しかし、借主が個人である場合で、その不動産を借主自身またはその親族の居住の用に供するために借りたものであるときは、源泉徴収する必要はありません。
なお、源泉徴収された税額は、翌年に行う家主の確定申告で控除し精算されます。

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