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第106回 マイナス金利に関する会計上の論点への対応、BEPS最終報告に関する我が国の対応状況、平成28年4月 青少年の雇用の促進に関する法律の改正(若者雇用促進法)、大前 研一

2016年4月27日

1.会計(マイナス金利に関する会計上の論点への対応(退職給付債務の計算における割引率))

 

平成28 年1 月29 日に、日本銀行は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入することを決定し、同年2 月16 日から、金融機関が保有する日本銀行当座預金のうち一定の部分に0.1%のマイナス金利が適用されており、最近、円LIBOR や国債の利回り等でもマイナス金利が観察されている。退職給付債務の計算において国債の利回りを基礎として割引率を決定している場合で、国債の利回りがマイナスとなっているときに、割引率としてマイナスとなった利回りをそのまま用いるか、ゼロを下限とするかについて論点となっている。ASBJでの議論の結果、平成28 年3 月決算においては、割引率として用いる利回りについて、マイナスとなっている利回りをそのまま利用する方法とゼロを下限とする方法のいずれの方法を用いても、現時点では妨げられないものと考えられるとの審議結果が公表された。

 

 

2.税務(BEPS最終報告に関する我が国の対応状況)

 

OECDが平成27年10月に公表した税源浸食及び所得移転(Base Erosion and Profit Shifting : BEPS)に関する最終報告に基づく我が国の平成28年3月現在の対応状況をまとめると、概ね下表のようになる。

 

BEPS行動計画    概要    日本政府の対応

行動1   電子経済の課税上の課題への対応  平成27年度税制改正で対応済

行動2   ハイブリッド・ミスマッチ取極の無効化    平成27年度税制改正で対応済

行動3   外国子会社合算税制の強化        法改正の必要性を含め今後検討

行動4   利子その他の金融支払による税源浸食の制限        法改正の必要性を含め今後検討

行動5   透明性と実質性を考慮した有害税制への対抗        既存の制度で対応

行動6   租税条約濫用防止        既存の制度で対応

行動7   人為的な恒久的施設認定回避の防止        租税条約で対応(多国間協定への参加も検討)

行動8   移転価格税制1(無形資産) 法改正の必要性を含め今後検討

行動9   移転価格税制2(リスクと資本)     法改正の必要性を含め今後検討

行動10  移転価格税制3(他の租税回避の可能性の高い取引)   法改正の必要性を含め今後検討

行動11  BEPS規模の測定・分析手法の開発  我が国としての対応はなし

行動12  義務的開示ルール        今後法制化を検討

行動13  移転価格文書及び国別報告書のガイダンス  平成28年度税制改正で対応済

行動14  紛争解決システムの効率化        既に対応済

行動15  二国間条約を修正する多国間協定の開発    多国間協定に参加の予定

 

 

  1. 労務(平成28年4月 青少年の雇用の促進に関する法律の改正(若者雇用促進法))

 

平成27年10月より段階的に始まった若者雇用促進法の「青少年に対する相談機会の提供・自立支援のための施設の整備」に関する部分が、平成28年4月より施行される。内容としては、職業能力の開発・向上や自立促進を目的として、一般的に「ひきこもり」や「ニート」と言われる青少年などに対して、相談機会の提供や、職業生活における自立支援のための施設の整備が行われる。施設とは「地域若者サポートステーション」といい、対象者は15歳から39歳の若者無職者とその保護者で、個々に相談ができたり職業見学や体験ができたりと就労に向けた支援を行う。

 

 

4.今週の名言(他人の人生)

 

一番いけないのが、「他人の人生」を生きることである。

(大前 研一)

 

今回で大前氏の名言を紹介するのは三回目です。

大前氏によれば「他人の人生を生きる」とは親の期待する人生、先生が云った通りの人生、上司の期待する部下など、要するに、自分以外の人がひいたレールに疑義を持たずに従うという意味です。そして、いつか自分の人生でないことが分かる(分からずに終わる人もいるでしょうが)、真実の瞬間「The Moment of Truth」が必ず訪れるとも言っています。けだし名言だと思います。

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