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【コラム】CRS情報交換制度

2020年7月1日

国際相続

国税庁は令和元年12 月に『平成30 事務年度における租税条約等に基づく情報交換事績の概要』を発表しました。

 

CRSに基づく非居住者金融口座情報の交換

日本の課税当局は、経済取引のグローバル化が進展する中で外国の金融口座を利用した国際的な脱税及び租税回避に対処するために、OECDで2014年に採択されたCRS(Common Reporting Standard、共通報告基準)を採用しました。CRSとは、参加する各国の税務当局が、各々自国内の金融機関から非居住者に関する金融口座情報の報告を受け、これを租税条約等の情報交換規定に基づき、相手国の税務当局と自動的に交換するシステムです。

日本では、CRS制度開始のために平成27年税制改正で国内法が整えられ、「租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律」及び「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」という法律を中心に、平成29年1月1日から運用されています。また、各国との間でも租税条約の改定が進められ、令和2年4月1日時点で日本が有する76租税条約のすべてに情報交換規定が設けられています。

 

○自動的情報交換の実績

日本のCRSに基づく非居住者金融口座情報の自動的交換は、平成30年に第1回として平成29年12月31日時点の情報が交換され、現在は第2回の情報交換がなされているところです。

第1回  平成30事務年度(平成30年7月~令和元年6月)として

受領件数(口座数)744,986件:うちアジア・大洋州から445,919件

第2回  令和元年7月~令和元年11月の期間集計として

受領件数1,891,040件:うちアジア・大洋州1,467,369件、北米・中南米96,288件

 

○アメリカからの情報は?

上記CRS統計で「大洋州」「北米」にはアメリカ合衆国を含みません。アメリカはCRS(OECD主導)に不参加のため、政府・金融機関ともCRSに基づく情報提供義務を負いません。アメリカはOECDのCRS導入以前から国内法でFATCA法(Foreign Account Tax Compliance Act:外国口座税務コンプライアンス法。2010年導入)を独自で有しています。FATCAでは、外国金融機関(FFI; Foreign Financial Institutions)は米国政府と契約することで、米国人が米国以外で有する金融情報を米国政府に報告する義務を履行する条件の下で、米国税の源泉徴収義務が免除されます。なお日米間ではFATCAの政府間協議の共同声明(2013年6月13日)が発せられており、日米租税条約第26条で一方の締約国から要請があった場合の相互情報交換を約しています。

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