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第155回 会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方、労働基準法一部改正、マーガレット・サッチャー

2020年5月21日

1.会計(会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方)

ASBJは4月9日に新型コロナウイルス感染症の発生に伴い、会計上の見積もりを行う上で考慮すべき事項をまとめた考え方を公表しました。

財務諸表を作成する上では、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性など、様々な会計上の見積りを行うことが必要となります。ここで、新型コロナウイルス感染症の影響で会計上の見積りを行う上で、特に将来キャッシュ・フローの予測を行うことが極めて困難な状況となっているものと考えられます。
このような状況において、会計上の見積りを行う上では、財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出する上では、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が高い事象についても、 一定の仮定を置き最善の見積りを行う必要があるなどの点に留意する必要があります。また、どのような仮定を置いて会計上の見積りを行ったかについて、財務諸表の利用者が理解できるような情報を具体的に開示する必要があると考えられ、重要性がある場合は、追加情報としての開示が求められます。

2.税務

令和2年4月20日、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置(案)が閣議決定された。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のわが国社会経済に与える影響が甚大なものであることに鑑み、感染症及びその蔓延防止のための措置の影響により厳しい状況に置かれている納税者に対し、緊急に必要な以下の税制上の措置を講ずることとされた。

1.)1年間の納税猶予 令和2年2月以降、1カ月以上の期間にわたり収入が前年同期比20%以上減少した場合、納税を1年間猶予する。この猶予制度は、一時の納税が困難と認められる場合に適用され、財産状況を示す書類の提出が求められるが、これが困難な場合は口頭による説明でも認められる。本制度の適用に当たり担保の提供は不要であり、延滞税は免除される。本措置は、令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する国税及び地方税について適用される。

2.)欠損金の繰戻還付の適用対象拡大 資本金10億円以下の青色申告法人の欠損金について、欠損事業年度開始の日1年いないに開始したいずれかの事業年度の所得に対する法人税の繰戻還付ができるようになる(現状は資本金1億円以下の青色申告法人)。ただし、法人の資本金が10億円以下でも、その法人が資本金10億円超の大規模法人の100%子会社等一定の法人である場合には、引き続き欠損金の繰戻還付の適用を受けることはできない。

3.)消費税の課税事業者選択関係 令和2年2月1日から令和3年1月31日までの期間において、COVID-19の影響により1カ月以上の期間における売上高が前年同期比50%以上減少した場合、当該期間を含む課税期間に係る確定申告書の提出期限までに申請書を提出すれば、当該課税期間について課税事業者となることを選択し、又は課税事業者であることをやめることができることとされた。また、これらの選択をした事業者は、翌課税期間においてその選択をやめることができることとされた。(参考:原則の取扱いは、消費税の課税事業者選択届出書又は課税事業者選択不適用届出書は、適用を受ける課税期間開始の日前に提出する必要があり、一度した選択は2年間は変更できないこととされている。)

4.)上記の他、テレワークに必要な一定の設備を購入した場合の即時償却若しくは税額控除、償却資産税の軽減措置、生産性向上に資する固定資産の導入に係る固定資産税の軽減措置の対象資産に、事業用家屋及び構築物を追加する措置、COVID-19の影響で新築、増改築、中古取得に係る居住用家屋への入居が遅れた場合等の住宅ローン控除の特例等の手当てがある。

なお、上記はすべて概要であるため、詳細は顧問税理士等にご確認ください。

3. 労務(労働基準法一部改正)

令和2年4月1日に施行された、労働基準法の一部改正により、賃金請求権の消滅時効期間、割増賃金未払い等に係る付加金の請求期間が、従前の2年から、5年(当分の間は3年)へ延長された。
また、労働者名簿、賃金台帳等の書類の保存期間についても、同じく5年(当分の間は3年)に延長された。
なお、経過措置として、改正法施行前(令和2年3月31日まで)に賃金の支払日が到来した場合の消滅時効については、従前通りの2年が適用される。一方、災害補償・年次有給休暇等の請求権の消滅時効期間は、従前の2年から変更されない。(出典:厚生労働省/労働基準法の一部を改正する法律案の概要 令和2年4月27日11:30時点版)

4.今月の名言

政治の世界では、言ってほしいことがあれば男性に、
実行してほしいことがあれば女性に頼みなさい。
(マーガレット・サッチャー イギリスの元首相)

世界を席巻しているCOVIDの対応は各国様々です。独裁的な国や民主的な国。残念ながら我が国は経済を国民の安全よりも優先していて、ドイツですらプライマリーバランス論議は保留しているのに、いまだに財務省はこだわっています。国民の命はそっちのけです。

そんな中、ニュージーランド女性PM Ardem氏の手際のよい決断に満ちた対応には快哉を送りたくなります。

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